2025年、日本のクレカ・マイル界隈で最も衝撃的だったニュースを覚えていますか?
そう、マリオットボンヴォイアメックスの大改悪です。

年会費の実質値上げ、特典の縮小。「まさかこのカードが」という驚きとともに、多くの方がヒルトンオナーズアメックスへの乗り換えを検討・実施しました。
でも、今日この記事では「ヒルトンに乗り換えたら安心」という空気に、少し待ったをかけたいと思います。アメリカではすでに、ヒルトン関連の改悪が続々と起きているからです。
今すぐカードが使えなくなるわけではありません。でも、知っておくかどうかで対応できるスピードが全然変わります。
併せてご覧ください↓
日本のヒルトンアメックスとは
まず基本情報を整理します。
ヒルトンオナーズアメックスは、アメリカン・エキスプレスとヒルトンホテルグループが提携して発行するホテル系提携クレジットカードです。日本では2種類展開されています。
ヒルトン・オナーズ・アメックス 一般カード
年会費16,500円(税込)

カード保有だけでヒルトンオナーズのゴールドステータスが自動付与されます。
ゴールドステータスの最大の恩恵は、ヒルトン系列ホテルへの宿泊時に2名分の朝食が無料になること。ヒルトンの朝食は1人3,000円前後のところが多く、夫婦で宿泊するだけで毎回6,000円相当の恩恵を受けられます。年に数回泊まれば、年会費16,500円の元が取れてしまう計算です。
さらに、お部屋のアップグレードも期待できます。同じ料金で、より上のカテゴリの部屋に通してもらえることがある。これを経験すると「もう手放せない」という方が多いのも頷けます。
年間150万円以上のカード利用で継続すると、ウィークエンド無料宿泊特典も付与。1泊無料でヒルトン系列に泊まれる特典で、うまく使えば2〜3万円相当の価値になります。
ヒルトン・オナーズ・アメックス・プレミアムカード
年会費66,000円(税込))

年間200万円以上の利用でダイヤモンドステータスを獲得できる最上位カード。スイートへのアップグレード、毎回の朝食無料はもちろん、専用ラウンジが使えるホテルもある。ゴールドよりさらに手厚い特典が揃います。
この2枚が長らく「年会費対特典のコスパが高い」と評価されてきました。しかし——そのコスパがいつまでも続く保証はなくなってきています。
アメリカで起きたこと①:10ヶ月で3回のポイント改悪
本題に入ります。
2024年12月〜2025年9月のわずか10ヶ月間で、アメリカのヒルトンオナーズはポイント改悪を3回実施しました。
| 時期 | 変更内容 |
| 2024年12月 | 特典宿泊の上限:150,000ポイントに引き上げ |
| 2025年5月 | 特典宿泊の上限:200,000ポイントに再引き上げ |
| 2025年9月 | 特典宿泊の上限:250,000ポイントに引き上げ |
以前は95,000ポイントで泊まれていた高級ホテルが、今では200,000〜250,000ポイントが必要になっています。2.5倍以上の実質値上げです。
ハワイの人気高級リゾート「グランド・ワイレア」も今や160,000ポイント以上が必要。「いつかハワイのヒルトンにポイントで泊まりたい」という計画を持っている方は、そのゴールのハードルがすでに1.5倍以上に上がっています。
海外のポイント専門メディア「One Mile at a Time」は、3回目の改悪を「呆れを通り越している」と表現しました。それほど異常なペースだということです。
さらに2026年に入ってからも、中級ホテル帯での追加値上げが確認されています(出典:travel-on-points.com「2026 Hilton Devaluation」)。
ここで重要なことをひとつ確認しておきます。
ヒルトンオナーズはグローバルなポイントプログラムです。日本のカードで貯めたポイントも、世界中のヒルトンで使えます。つまり——このアメリカでの改悪は、日本在住の私たちにも直撃しています。「海外出張のついでに高級ホテルに泊まろう」「ハワイ旅行はヒルトンポイントで」と思っていた計画は、今すぐ見直す必要があるかもしれません。
知っておきたい:ポイント有効期限の落とし穴
ヒルトンオナーズのポイントには有効期限があります。最後にポイントの動きがあった日から24ヶ月(2年)で失効します。
しかも厄介なのは、有効期限をアプリや会員サイトで直接確認する方法がないこと。自分でポイント履歴から最終移動日を探して計算するか、ヒルトンに問い合わせるしかありません。
最後にヒルトン系列ホテルに泊まったのはいつですか? カードを日常的に使っていても、ヒルトン系列ホテルに泊まっていなければポイントが動いていない可能性があります。
失効を防ぐにはシンプルな方法があります。ポイントの「獲得」「使用」「家族への譲渡」のいずれかで有効期限がリセットされます。年に1回、意識的にポイントを動かす習慣をつけておきましょう。これも「早めに使う」理由のひとつです。
アメリカで起きたこと②:カード年会費の値上げ
ポイント改悪だけではありません。カード自体の年会費も上がっています。
2026年2月、アメリカのアメックスがヒルトン提携カードの年会費を値上げしました。
- 最上位「Hilton Aspire」:450ドル→550ドル(約8万円)に値上げ。100ドル=約1.5万円の値上げ
- 中位「Hilton Surpass」:95ドル→150ドルに値上げ(2023年10月実施済み)。約58%アップ
アメックスは特典の追加も同時に発表しましたが、海外のポイント系ブロガーの間では「値上げ分を特典がカバーできているかどうか微妙」という評価が多数派です。
日本でもすでに変化が起きています。
2025年10月28日から、日本のアメックスが「事業用決済のポイントを提携外カードのみ加算対象外」としました。副業・フリーランス・小規模法人の方には、実質的なポイント還元率の低下です。「個人利用しかしていないから関係ない」という方は影響ありませんが、経費をカードに入れていた方は要確認です。
アメリカでの大幅値上げ、日本でのポイント対象縮小——これが同じ時期に重なって起きている。偶然の一致でしょうか。
2026年の”いいニュース”を冷静に読む
2026年1月から、ヒルトンオナーズのステータス取得条件が緩和されました(ホテル宿泊実績で取得する場合)。
| ステータス | 改定前 | 改定後 |
| ゴールド | 年間40泊 | 年間25泊 |
| ダイヤモンド | 年間60泊 | 年間50泊 |
また「ダイヤモンド・リザーブ」という新最上位ランクも新設されました。
一見ユーザーフレンドリーな変化に見えます。ただ、ポイントの価値が下がり、カードのコストが上がっているタイミングで「ステータスは取りやすくします」という流れは——マリオットの前例を知っている目で見ると、手放しには喜べません。
カードで自動付与されるダイヤモンドステータスのホテル側での優先順位も、上位ランク新設によって将来的に変わる可能性があります。プレミアムカードでダイヤモンドを維持している方は、この流れも念頭に置いておいてください。
「マリオット3年遅れの法則」
日本のクレカ・マイル界隈で最近注目されている見方があります。「マリオット3年遅れの法則」です。
アメリカのマリオットボンヴォイアメックスの改悪から、日本への改悪まで約3年のタイムラグがあったという観察です。2025年8月に日本で実施されたマリオットアメックス大改悪は、アメリカの変更時期から逆算すると、見事にこのパターンに当てはまっています。
アメリカのヒルトンアメックスは2026年2月に年会費が値上げされました。もしこの「3年遅れ法則」が当てはまるとしたら——日本のヒルトンアメックスの改悪は2028〜2029年前後になる可能性があります。
「まだ2〜3年先の話じゃないか」と思った方、ちょっと待ってください。
マリオットのときを思い出してください。「まさか改悪なんてないだろう」と思っていたら、突然の発表——そして数ヶ月後には実施。準備する時間がほとんどなかった方が多かったはずです。
もちろん、これはあくまで仮説です。改悪が来ない可能性もある。逆にもっと早く来るかもしれない。でも大事なのは、「来るかもしれない」という前提で、今のうちから動いておくことです。
今すぐできること3つ
① 貯めたポイントは早めに使う
ヒルトンオナーズのポイントは、アメリカの事例を見ると「貯め続けているうちに価値が下がる」リスクがあります。「いつか使おう」と積み上げているだけでは、改悪のたびに目減りしていく可能性が高い。
ポイントは「貯めること」が目的ではなく、「使うこと」が目的です。 使いたいホテルが頭にあるなら、早めに調べて予約まで進めることをおすすめします。
② 今のうちに特典をしっかり使い切る
現時点では、日本のヒルトンアメックスの特典内容に大きな変更はありません。逆に言えば、今が一番コスパよく使えるタイミングかもしれません。
ウィークエンド無料宿泊特典——使わずに年度末を迎えていませんか? 朝食無料のゴールドステータス——ちゃんと活用できていますか? 「なんとなく持っているだけ」の状態が一番もったいない。今のうちに使える特典を洗い出して、積極的に活用してください。
③ 情報のアンテナを張り続ける
アメックスの改悪・変更は、告知から実施まで猶予期間が短いことが多いです。マリオットのときもそうでした。変化があったときに素早く動けるよう、日頃から情報を追い続けることが大切です。
ヒルトンアメックスをまだお持ちでない方へ
「改悪が来るかもしれないなら、入会しない方がいい?」という判断もあります。
ただ、今の特典内容のまま使えるのは今のうちだ、とも言えます。現時点での年会費対特典のバランスは、まだ十分に魅力的です。マリオットの大改悪を経験した今、比較的コスパのいい選択肢として評価されているのも事実。どう判断するか、ご自身の利用状況と照らし合わせて考えてみてください。
まとめ
- 2024年12月〜2025年9月のわずか10ヶ月で、ポイント改悪が3回実施。高級ホテルの必要ポイントが2.5倍以上に
- 2026年も中級ホテル帯での追加値上げが継続中
- アメリカでは2026年2月にヒルトンアメックスの年会費値上げが実施済み
- 日本でも2025年10月から事業用決済のポイント対象外化がスタート
- 「マリオット3年遅れ法則」が当てはまれば、日本の改悪は2028〜2029年前後の可能性
今すぐ何かが変わるわけでも、明日から特典がなくなるわけでもありません。でも、マリオットの改悪を経験した方はよくご存知のように——変化は突然やってきます。
今のうちに特典をしっかり活用して、ポイントを賢く使い切っておく。それが今できる最善の対策です。
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本記事の情報は2026年6月現在のものです。カードの特典・年会費・ポイント還元率は変更になる場合があります。最新情報はヒルトンオナーズおよびアメリカン・エキスプレスの公式サイトをご確認ください。
